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■ 1. 為替相場と介入警戒感
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先週の外国為替市場では、日本の通貨当局による介入警戒感が根強く、ドル円相場は上値の重い展開となりました。
4月30日の為替介入規模は、日銀当座預金の動きから5.4兆円に上る可能性が指摘されています。また、三村財務官は原油先物市場への介入についても体制を整備していると強調しており、市場参加者の間に疑心暗鬼を生じさせています。
【ドル円の主要レンジ】
・短期サポート:155.50円付近
・レジスタンス:157.60〜70円付近(月次ピボット:157.60円)
・重要サポートゾーン:154.00〜155.00円(割込み→次は150.00〜152.00円)
・200日移動平均:EMA(指数平滑)155円 / SMA(単純)154円
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■ 2. 4月東京都区部CPI(消費者物価指数)
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4月の東京都区部CPIは、市場予想に反して低下傾向を示しました。
・総合指数:前月比 +0.1%→+0.5%、前年比 +1.4%→+1.5%
・コアCPI(生鮮食品除く):前月比 +0.3%→+0.1%、前年比 +1.7%→+1.5%
・コアコアCPI(生鮮食品・エネルギー除く):前月比 +0.2%→−0.1%、前年比 +2.3%→+1.9%
すべての指標が日銀の目標である2%を下回っています。主な要因は東京都の保育料無償化(テクニカル要因)や家賃の伸び縮小です。一方、JR運賃は17.3%上昇しましたが、全体として4〜5月の物価上昇リスクは限定的。これにより、日銀の追加利上げ期待は9月まで若干後退している状況です。
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■ 3. 米国経済指標と市場動向
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米国の景気指数は強弱まちまちの結果となりました。
【ISM製造業景況指数:52.7(前月と変わらず、予想:53.1)】
・新規受注:54.1→53.5(改善)
・生産:55.1→53.4(低下)
・雇用:48.7→46.4(低下・懸念材料)
・支払価格(物価):84.6に大幅上昇
米国10年債利回りは4.39%から4.371%へ低下。一時4.44%まで上昇する場面もありましたが、その後落ち着きを見せています。
【株式市場】
・ダウ:−0.31%
・S&P 500:−0.29%
・ナスダック:+0.39%(史上最高値更新)
・SOX指数(半導体):+0.87%(復活の兆し)
・VIX指数(恐怖指数):16.98(2日連続で16%台)
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■ 4. 商品相場と中東情勢
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原油相場は下落しました。WTI原油は105.07ドルから101.94ドルへ、ブレント原油は110.40ドルから108.17ドルへとそれぞれ下落。イランが米国との交渉に向けて新たな提案を送付したとの報道を受け、供給懸念が和らいだことが背景です。
ゴールドは4,629ドルから4,640ドルの小幅な値動きにとどまっています。
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■ 5. 今後の見通しと注目ポイント
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日銀の利上げ見通しについては、次回6月の利上げ期待は後退し、市場は7月も微妙とみており、9月を100%織り込む形にシフトしています。
日本が大型連休の中、当局による「休日介入」の可能性や、中東情勢の急変に対する警戒が引き続き必要です。
日経平均は先物が59,700〜59,800円付近で停滞しており、60,000円の大台に乗せられない重い展開が続いています。
【まとめ】
・4月30日の為替介入は5.4兆円規模の可能性。介入警戒感は当面継続。
・東京都区部CPIは全指標で日銀目標(2%)を下回り、追加利上げは9月以降へ後退。
・米ISM製造業は52.7と底堅いが、雇用の低下と支払価格の急騰に注意。
・原油は中東情勢の緩和観測で下落。ゴールドは小幅もみ合い。
・日経平均は60,000円の壁を突破できず。連休中の動向に引き続き注目。

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